今更だけどHD599の話をしないか?

どうも、CPC部員のちずぽんです。
首謀者のCamille☆とは音色の違う記事が書けたらなあと思っております。

HD599とはドイツのゼンハイザー社が販売しているヘッドホンである

独特の色から「プリン」とか「焼きプリン」なんて呼ばれているぞ。価格は3万円弱くらい。
かの悪名高きHD560Sの前身となるモデルだ。

HD560Sの悪名とは何ぞやって?
それは英語圏のガジェット系Youtuberがエベレスト級の過大評価でもって紹介した事が発端。
若年のミーハー共がこぞって買い求め、品切れが続出。
SNS上のあらゆる場所で神器の如く褒め称えまくるので、オーディオヲタクはキレ散らかす。
おかげで「頭のアレな人御用達モデル」という悪いイメージが付いてしまったのだ。

そのHD560Sのひとつ前のモデルがHD599だ。
何故古いモデルの話をするのかというと、それは後述する。

音の傾向は低音寄りのドンシャリ
ドンシャリとは低音と高音が強調される音質傾向の事。
バスドラムとベースがよく聴こえる。でも地響きのような深い音は鳴らない。
低音が強いからと言って中音が埋もれて聴こえ難いという事はない。
むしろボーカルは結構近くに聴こえる。
(人の歌声なんかは中音域なので、ドンシャリが強すぎて中音が痩せているような機材だとボーカルが気持ちよく聴こえないゾ。)
高音は上があまり伸びない。キンキン響かないスッキリとした味わい。
音色は全体的に厚くて柔らかな印象
打楽器のアタック感はほどほどにある。
聴き疲れが少なく、ついつい長時間聴きっぱなしになってしまう

管弦楽器がしっとりと艶やかで、エレキギターもかなりイケる。
意外にも打ち込み系やゲーム音楽も気持ちよく聴ける。
音質の低いMP3やYoutube動画でもなんとなくゴージャスに聴こえてしまう。
割と万能に使える逸品だ。

で、なんで映画鑑賞カテゴリで延々ヘッドホンの話をしてるのかというと
「HD599って映画観賞用にちょうどいいんじゃね?」と思ったからですハイ。
聴き疲れが少なく長時間使用できて、
鋭さは足りないものの低音がドンドコ出て、
人の声が聴き取りやすくて、
多少質が悪い音源でもうまいこと誤魔化していい感じに聴ける。
ほら、映画鑑賞にピッタリやん。
実際、古いステレオ音源の映画を気持ちよ~く観れるのだ。

ところで、前述のHD560Sは音源や上流の機材に対してよりシビアな調整になっている。
質の悪い音源を誤魔化してくれないのだ。
これが今回HD599の話をした理由である。

なお、HD599開放型ヘッドホンだ。
音が外にダダ漏れになるし、外の音が中にガッツリ入ってくる。
静かな室内での使用が推奨だ。
間違っても開放型ヘッドホンを電車内とかで使ってはいけないぞ

最後にHD599の注意点とか。

アンプの性能が低いと中音が痩せて聴こえるっぽい。

毎度ウォームアップに時間が掛かる印象。
鳴らし始めから15分くらいは詰まったような窮屈な音がする。
まあ、ゼンハイザーのヘッドホンはだいたいこの傾向があるよね。