DT150は映画鑑賞には向いてなかった…というお話
どうも、CPC部員のちずぽんです。
そう、またなんだ。今回もヘッドホンのお話です。
DT150はドイツのベイヤーダイナミック社が販売している
業務用モニタリングヘッドホンだ。
主にレコーディングスタジオや放送局で使用されるヘッドホンで、
騒がしい環境でもしっかり目的の音を聴き取れる密閉型だ。
買った当時の価格は2万円くらい、2024年時点では4万円まで値上がりしている。
ネットの評判を真に受けて映画の視聴に丁度良いんじゃないかと買ってみたのだけど、
実際に使ってみるとそうでもなかったというお話だ。
正直タイトルで既にオチている気がするぞ。
このDT150というヘッドホンはネットではかなーり評判の良いヘッドホンだ。
5万円くらいで売られているHD650と同等の性能だとか、
完全無欠のパーフェクトヘッドホンだとか、もうベタ褒めレビューが多い。
そんな評判に踊らされて買った訳だが…
音の傾向は低音強め。
中音や高音が埋もれる事はなく、バランスはかなり良いと思う。
使っていて感じたのが音の空間表現。
耳のすぐ傍ではなく、前方にある横に広いステージで鳴っているような感覚がある。
音の分離感がすこぶる良く、どの楽器がどんな事をしているのか容易に聞き分けられる。
低音はかなり下の方までずっしりと出ているが、
ぼやけている訳ではなく、打楽器やベースはよく引き締まっている。
中音はボーカルの歯擦音がちょっと気になるかな。刺さるという程ではないんだけど。
(歯擦音とはサ行の音。カサカサして耳障りに感じやすい)
高音はなかなか硬めに出ていて、ハイハットが結構シャリつく。
これ価格の割に性能が良いヘッドホンだと思う、購入当時としては。
今の価格だと…うーん、同価格帯でもっと選択肢があるよなあ…
で、これで火薬多めな映画を視聴するとね、爆発音がキンキンして耳に刺さってしまうのだ。
劇場版のガルパンを観たときは、耳が出血しているのではないかと思うくらいキツかった。
台詞のかすれ音も気になる。
映画を見る場合はキンキン感を抑えたヘッドホンの方が良いのだろう。
また、ヘッドホン自体が重苦しく感じる。
実際の重量は前回紹介したHD599と同じくらいなんだけど、
形がゴツゴツしてるのと密閉型なせいで、長時間つけるがしんどいのだ。
そんな訳で目的と合ってなかったDT150。
それならと普通に音楽を聴くために使ってみたのだけど…なんか面白みがないんだよね。
音の確認とか分析はとてもやり易いのだけど、無味乾燥としていて楽しい音ではない印象。
そりゃあ業務用モニタリングヘッドホンだもの、家庭で音楽を楽しむ用ではないのだった…